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冬夏ラボ

京都御所の東側、ティールーム「冬夏(とうか)」は、閑静な住宅街に佇む日本家屋の中にある。今回の計画は、その冬夏のサテライトスペースとなる、多目的なラボの計画である。ここでは冬夏で振舞われるお茶の元となる、厳選された様々な茶葉が管理され、その配合のための実験やお茶を通したワークショップなどが行われる。また、冬夏のために必要な打ち合わせスペースや出荷作業のための機能も兼ねるなど、オフィスのような役割も果たす。一方、区画となった空間は約10坪弱のコンパクトなスケルトン空間。そこで私たちは、あえて空間を仕上げたり間仕切りを設けたりすることなく、必要な機能を備えた什器を適宜設置していくシンプルな構成とした。そして中央には、多目的に利用できるラウンド型のテーブルを設置。空間から自ずと導かれた形状は、作業動線などとの関係性を意識している。什器はシナ合板を白で染色した仕上げとし、限られた空間に対して主張の少ないニュートラルな色合いを選んだ。

クライアント:冬夏
計画種別:内装設計
用途:ラボ
計画期間:2020年5月~2020年12月
計画面積:32.4平米
計画地:京都府京都市中京区
設計:ケース・リアル 二俣公一 古里さなえ
施工:ナカタニ工務店
照明計画:LIGHTDESIGN INC.
写真:水崎浩志

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