クオリティーの高い家具の輸入販売や空間デザインの提案を行う「インターオフィス」の福岡支店兼ショールームの内装計画。計画地は、私たちが建築設計にも携わったワンフロア約40平米の2階建ての建物で、ショールームとしては非常にコンパクトな空間である。計画ではここへ、様々な展示に対応出来るようなベーシックな機能を整えた。まず1階には、椅子などの展示が可能な階段状のディスプレイ棚を計画。もともと配管等のレイアウトを想定して、建築の床がダウンスラブになっていた箇所を活かすことで、ディスプレイ棚背面の空間をストックとして利用している。また、棚の仕上げは塗装仕上げとし、展示に合わせて塗り重ねて色変えが可能な仕様とした。また各フロアの天井には、オリジナルで製作した照明レールを設置。天井に対して等間隔でこれを配置し、様々なレイアウトに対応可能なようシステム化している。壁はコンクリート打放しの表情を活かしつつ、一部には建築サッシと色味を合わせた壁を造作。コンパクトだからこそ、建築と内装、そして家具とが調和する、「ショーケース」のような様々な世界観を許容出来る空間を目指した。
クライアント:インターオフィス
計画種別:内装設計
用途:オフィス兼ショールーム
計画期間:2021年8月~2022年9月
計画面積:81.83平米
計画地:福岡県福岡市中央区警固
設計:ケース・リアル 二俣公一 古里さなえ
照明計画:BRANCH LIGHTING DESIGN 中村達基
家具レイアウト:インターオフィス
施工:時空建築工房
撮影:水崎浩志