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WKM GALLERY

香港のウォン・チュク・ハン地区に新たにオープンした「WKM GALLERY」のための内装計画。計画地があるエリアは現代美術の中心地として近年栄えており、様々なギャラリーやアーティストのスタジオが入居したビルが点在している。WKM GALLERYはそのようなエリアを拠点に、日本のアーティストも含め、現代アートやストリートアードなどの新進気鋭の作家や、実績のあるアーティストのためのグローバルなプラットフォームとして立ち上げられた。

計画にあたって、施主はギャラリーにどこか日本的な空気を感じられる場所にしたいと考えていた。また一方で、今回のプロジェクトでは大きく3つの「境界」が軸となっていた。一つは、活気ある街の雰囲気に対してどのようにギャラリーという鑑賞空間を差し込むかという環境的な対比。そして次に、既存建物の経年した雰囲気やコンクリート躯体の荒々しさに対してどのように新しい空間をしつらえるかという新旧の在り方。最後に、300平米を超える広さの区画を複数のゾーンに分けた際、どのように鑑賞体験を展開していくかというシーンの移り変わりにある境界である。

そこで、私たちは床や壁、空間同士の関係性というシンプルな要素の中に日本の精神性を取り込むことで、これらの「境界」を空間に落とし込むことを考えた。具体的には、今回造作した床や壁は全て既存の壁や柱とは切り離し、それぞれ独立させて全体を構成している。そうすることで、常に見る人とアートとの間には既存の床が介在することになり、この一定の「間(ま)=空間」が、作品自体を浮かび上がらせ、より崇高な対象としてアートを鑑賞できるのではないかと考えた。また、4つに分けた各ゾーンの繋がりには適度なズレや視線の抜けを設けた。次のスペースが見えそうで見えなかったり、少しだけ見えたり。日本の障子や暖簾などに通じるような感覚で空間に奥行きを持たせることで、進んだ先にある空間への期待感を高めている。空間の素材には、家具や間仕切りのフレーム、新規の床などに日本的な性質を求めて白木を用いた。そして既存躯体の床や柱・壁は、荒々しい表情をそのままにライトグレーで仕上げ、対して新規の壁や一部天井を白で仕上げることで適度なコントラストをつけている。街の活気とギャラリーの静寂、建物の経年と造作の新しさ、置かれるアートの強さと空間の繊細さなど、相対するものを日本的な手法で掛け合わせることによって、ギャラリーの鑑賞体験がより豊かなものになることを願っている。

クライアント:WKM GALLERY
計画種別:内装設計
用途:ギャラリー
計画期間:2023年2月~2023年10月
計画面積:315.87平米
計画地:香港、黄竹坑
設計:ケース・リアル 二俣公一 下平康一
施工:尾野デザイン
照明計画:BRANCH LIGHTING DESIGN 中村達基
タイポグラフィ(エントランス):Chi-Binh Trieu
写真:水崎浩志、Studio Lights On(展示写真)

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