「UNION LOS ANGELES」の国内初の路面店「UNION TOKYO」の内装デザイン。1989年ニューヨーク・マンハッタンのSOHO地区で生まれたUNIONは、創設当時から世界各国からユニークなストリートウェアやハイエンドなブランドを集め、そののち現在の拠点であるLAに店舗をオープンさせてからも、世界のストリートシーンを牽引しつづけて来た老舗リテーラーである。計画では現オーナーを務めるCHRIS GIBBSのアイデアも融合させながら、彼らの洗練されたスタイルや世界感を表現・体感出来る空間にしたいと考えた。区画は二面ガラス張りの角地で、鉄骨造の構造体と一部に打設されたコンクリートが特徴的な場所であった。そこで、既存の空間がもつ力強さや無骨さを最大限活かしたプラン、フロアレベルの設定、そして既存を意識した什器計画や素材の選定を行った。また、巨大なシアター用スピーカーやスクリーン、アートピースに加え、一面はブラックカルチャーの要素として1700年代のハーレムをモチーフにした手刷りシルクスクリーンのクロス材など、UNIONならではのアイテムをふんだんに取り込んでいる。空間自体は躯体を生かしニュートラルに表現しながら、彼らが大切にする「ミックス感」を許容する、この場所にしか生まれ得ないストアを目指した。
クライアント:株式会社ジャック
計画種別:内装設計
用途:ブティック
計画期間:2017年12月~2018年4月
計画面積:174平米
計画地:東京都渋谷区神宮前
設計:ケース・リアル 二俣公一 大仁田雄輝
施工:ディー・ブレーン
照明計画:BRANCH LIGHTING DESIGN 中村達基
植栽:PLACER WORKSHOP 内田洋一朗
撮影:水崎浩志