福岡のメインストリート沿いにある雑居ビルに拠点を構える、イベント企画制作会社のための「ハコ」の計画。普段はギャラリーストアとレンタルスペースを併設しつつも、定期的に自主企画のイベントも催される多目的な場所である。その上で求められたのは、スペースを2つに仕切ったりフルオープンで使用したりという空間のフレキシビリティであった。そこで計画では3枚の大きな白い壁が空間をL字に横断するシステムをデザイン。可動壁の位置や開き方によって多様なシーンコントロールを可能にしている。空間全体は既存の状態や通りに対して開口部の多い場所性の良さを活かしながら、必要最低限の造作や設備の整理に留めている。この場所から福岡の新しいカルチャーシーンが生まれ、浸透してゆくことを期待している。
クライアント:サウスバウンド株式会社
計画種別:内装設計
用途:ショップ/ギャラリー/レンタルスペース
計画期間:2016年12月~2017年4月
計画面積:115.7平米
計画地:福岡県福岡市中央区大名
設計:ケース・リアル 二俣公一 大仁田雄輝
施工:時空建築工房
ロゴデザイン:thumb M 大橋修
ネオンサイン:KYNE
撮影:水崎浩志