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SAGAIR

九州佐賀国際空港ターミナルビルのリニューアルに伴いオープンした、スーベニアショップ「sagair(サガエアー)」の内装計画。ショップには、菓子や日本酒、陶磁器、伝統工芸品等の佐賀ならではの商品をはじめ、旅に関する道具やオリジナルグッズなど多種多様なアイテムが並ぶ。このショップは旅行客はもちろん、空港や空港近隣にある公園を利用する地元住民など、様々な人々が一つの空間に集い、空港自体が一つの目的地となることを目指していた。そのため計画では、空間がこれら多様なアイテムの受け皿になると共に、空港がもともと持つ高揚感や非日常の延長にあるような場所が求められた。
私たちはまずはじめに、空間全体を本棚のような密度感のある什器で構成することを考えた。人は本棚がずらりと並ぶ図書館のような空間に身を置くとき、目当ての本にたどり着くまで、それを発見し選び取ることの楽しさを感じることができる。私たちはこのことにインスピレーションを得て、壁面や各什器をすべてグリッド状の棚で計画し、ショップの特徴である彩り豊かな商品群を、そのまま空間の特徴として落とし込むことを考えた。さらにメインの什器は、店舗入り口では高さを持たせながらも、空間の奥に行くほど徐々に低くなるような段々形状となっている。これにより、ショップの顔としては圧倒的な商品ボリュームを見せながらも、奥へと進むにつれて開放感を感じられるようにした。そして同時に、空間内側に開放感をもたせることで、可能な限り内側から死角を作らないことを意識した。内部には、レジカウンターと一体となった日本酒などの試飲スペースも設置。冷蔵ケースも含め全ての什器を淡いグリーンで統一し、食品から物品まで幅広いアイテムの背景として馴染むこと、そして周囲を一面麦畑に囲まれた緑豊かな九州佐賀国際空港らしい、シンボリックなカラーとなることを目指した。

運営元:さが県産品流通デザイン公社
計画種別:内装設計
用途:スーベニアショップ
計画期間:2020年8月~2021年4月
計画面積:99.83平米
計画地:佐賀県佐賀市九州佐賀国際空港旅客ターミナルビル2F
設計:ケース・リアル 二俣公一 下平康一 久保山実暉
施工:牟田建設
什器製作:諸富家具振興協同組合
照明計画:モデュレックス
グラフィックデザイン:UMA / design farm
全体監修:method inc.
写真:水崎浩志

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