兵庫・城崎温泉にある老舗鮨店「をり鶴」の改修計画。観光地の中心部に位置する店舗は、エリアの観光客はもちろん地元の家族連れや常連客も多く訪れる、大衆性にあふれた場所であった。そこで今回の改修では、空間としてはあくまで一新しつつも、長年親しまれてきたその面影を感じられる場所にしたいと考えた。店内はヒノキや杉、御影石をメインに、アプローチはベンガラの左官で仕上げて鮨店としてのしつらえを新たにした。一方でそのレイアウトは動線整理のために個室の位置を移した以外、1、2階共に完全に既存のままとしている。さらにディスプレイの大皿やメニュー札など馴染みあるパーツは再利用。ファサードは既存の格子を活かしながら、白漆喰を合わせて通りに馴染むようにした。
クライアント:をり鶴
計画種別:内装設計
用途:鮨店
計画期間:2018年1月~2018年11月
計画面積:73平米
計画地:兵庫県豊岡市城崎町
設計:ケース・リアル 二俣公一 下平康一
施工:川嶋建設
照明計画:BRANCH LIGHTING DESIGN 中村達基
家具製作:E&Y
グラフィック:ブートレグ
撮影:水崎浩志