福岡・博多港に新たにオープンしたレストランの計画。敷地は旅客ターミナルと一体になった複合商業施設内の一画で、目の前に海を臨む広さ約100坪の大空間であった。施主との打ち合わせを重ねる中で、キッチンは極力オープンに、作り手と客席との関係が近いレストランをとの要望があった。これらを受け私たちは、既存の持つ圧倒的なスケール感を活かしつつ、全体をシームレスな空間にしたいと考えた。まず空間のスケールに合わせた巨大なカウンターとオープンキッチンを中央に、天井は既存のメッシュパネルをそのまま活かして店内をひとつながりの空間としている。さらに厨房の入口には大きな引戸やウィンドウを設け、その奥までをも一体的に感じられるよう意識した。また、高さ7mの吹き抜けがあるコーナー部分にはハイカウンターのバースペースを配置。これにより店内にラウンジレストランのような空気が生まれている。メイン素材に用いたラワンベニアには敢えて細かな加工を施し、中央のカウンターではこれと馴染みの良いニヤトーの無垢材を組み合わせた。客席カウンターとキッチンの天板は極力フラットな関係とし、調理が行われるライブ感を目の前で感じられるようにしている。
クライアント:Sola Factory co.
計画種別:内装設計
用途:レストラン
計画期間:2018年4月~2018年11月
計画面積:302.2平米
計画地:福岡県福岡市博多区築港本町 ベイサイドプレス博多内
設計:ケース・リアル 二俣公一 下平康一 平原聖元
施工:ズーム
照明計画:モデュレックス
撮影:水崎浩志