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茅乃舎 太宰府天満宮参道店

日本の食文化を軸とする「茅乃舎」の、福岡・太宰府天満宮の参道沿いにオープンする路面店の計画。様々な店舗が立ち並ぶ周囲の情報量と適度な距離を保ちながら、参道の歴史ある雰囲気をいかに内部へと引き込むかを軸に計画を行なった。

店舗の仕上げに用いたのは、茶系の陶板、チーク材、左官材を中心とした三つの素材である。参道という特殊な立地を踏まえ、従来店舗で用いられてきた素材に限らず、周辺環境との相性を意識して選定した。外部の床から店内の床へ、外壁から内部の壁へ、そして軒天から天井へと同じ素材を連続的に用いることで、参道側と内部に地続きの空気をつくっている。また、店内奥のカウンター上部には行灯のような吊照明を設え、自然と視線を内部へと導くアイキャッチとした。

店内には構造上必要な柱がいくつか存在していたが、丸みのある意匠を与えることで、その存在感を空間に馴染ませている。さらに吊照明やテイクアウト用のウィンドウ、棚板のエッジなど各所の形状にも丸みを持たせ、空間全体を統合しながら印象を和らげた。計画地背面には、建物のオーナーが長らく大切に手を入れてきた庭園が広がっており、喫茶スペースではこの庭を眺望として取り込んでいる。店舗としての設えは新たにしつつも、受け継がれてきた環境を尊重し、長年そこにあったかのような質感を感じられる空間を目指した。

クライアント:久原本家
計画種別:内装設計
用途:物販
計画期間:2025年1月~2025年11月
計画面積:194.36平米
計画地:福岡県太宰府市
基本設計:ケース・リアル 二俣公一 下平康一 永末裕子
実施設計:乃村工藝社
照明計画:BRANCH LIGHTING DESIGN 中村達基
施工:乃村工藝社
写真:水崎浩志

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