works

  • belowground_hk_01
  • belowground_hk_02
  • belowground_hk_03
  • belowground_hk_04
  • belowground_hk_05
  • belowground_hk_06
  • belowground_hk_07
  • belowground_hk_08
  • belowground_hk_09
  • belowground_hk_10
  • belowground_hk_11
  • belowground_hk_12
  • belowground_hk_13
  • belowground_hk_14

BELOWGROUND HONG KONG

香港のセントラル(中環)地区にある「LANDMARK」は、世界的なラグジュアリーブランドや名だたるレストランが集まる、香港随一の複合商業施設である。「BELOWGROUND」はその地下にあり、既存の枠組みに捉われないクリエイティブな実験場として2020年にスタートした。今回の計画は、この場所をポップアップや様々なイベントのための共有スペースと、多様なブランドのコンセプトストアが連なる場へと再構成し、最終的にエリア全体を拡張していく第一期計画である。

計画の軸としたのは、BELOWGROUNDがもともと持っていたアイデンティティ、すなわち、音楽やファッション、フード、アートなど、多様な文化が交差するコミュニティの場であることだった。そこで着想源としたのが、香港の地下鉄(MTR)である。各駅異なる色味のモザイクタイルで仕上げられ、テラゾーや天然石、ステンレスといった普遍的な素材が組み合わされている。その中を様々な人々が行き交うアンダーグラウンドな環境は、今回の計画地にも通じる香港の象徴的な場所に感じた。これらの素材を引用しつつ、あくまで上質で洗練された表現とすることで、日常の延長にありながらも特別感のある空間をつくりたいと考えた。

空間を構成するのは、白やグレー、シルバーから成るグラデーションである。この場所に集まるアイテムが引き立つよう、あくまで環境は無彩色の背景として設えた。共用エリアとなる中央のコアには、ステンレスで仕上げた可動壁を配置し、そのためのレールや照明などの設備をグリッド天井にまとめている。さらに可動壁自体にも、必要に応じて棚やハンガーなどを取り付けられるようにし、ポップアップなど様々な状況に対応できる柔軟さを一定の秩序のもとに整えた。

区画内にはギャラリーやカフェのほか、リニューアル前より定期的にDJイベントなどを行っていた「FM BELOWGROUND」も入居している。各店舗やメインゲートと同様、天然石でフレーミングを施し、ディテールを揃えて空間に一貫性を持たせた。一方で、FM BELOWGROUNDではグリーンの石材にシステムスピーカーを埋め込み、フロアのシンボリックな場として設えた。

単に高価な素材によって質感を引き上げるのではなく、身近な素材をディテールによって洗練させていく。その姿勢はBELOWGROUNDが大切にするストリートカルチャーの感覚にもつながっている。ラグジュアリーでありながら先進的な文化の発信拠点となる、新たな地下空間を目指した。

クライアント:Hongkong Land Limited
計画種別:内装設計
用途:コンセプトフロア
計画期間:2025年1月~2025年11月
計画面積:1002平米
計画地:香港
基本設計:ケース・リアル 二俣公一 下平康一 永末裕子
実施設計:香港綜合デザイン
照明計画:BRANCH LIGHTING DESIGN 中村達基
施工:Yearfull Contracting
ロゴデザイン&アートディレクション:平林奈緒美
テキスタイル(ベンチ):NÒMARHYTHM TEXTILE
写真:BELOWGROUND

  • plan