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イルヴェントの白い寮

瀬戸内海に浮かぶ島/豊島の長年使われていなかった古民家を改築し、寮へと再生するプロジェクト。瀬戸内芸術祭2010への出展作品ともなったレストラン/イルヴェント(トビアス・レーベルガー作)の運営スタッフが利用する寮である。プロジェクトでは、この島に住む人々や過疎化によって増え続ける空き家へどのようにコンタクトし、新たな価値を生み出してしてゆけるかが重要だと考えた。

昔から変わらぬ島の町並みを壊すことなく新たな要素を導入するため、路地に面する外壁はそのままの状態を維持。日本的フォルムの屋根だけは、老朽化のためオリジナルの姿を象りながらリニューアルしている。しかし基本的には素材だけを変え、そのフォルムや色合いは変えていないため、外部からその変化にはほとんど気づかない。
一方 各部屋や中庭などの敷地内部は、新たに設けられた寮としての機能や造作物の全てが、表情やトーンの違う繊細な幾重もの白い材料(木、石、漆喰など)で構成されている。白は、日本では新規性を象徴するだけでなく、潔白、純粋、平和などを示唆する神聖な色でもある。内部空間は3つの個室と1つのラウンジで構成され、それらに囲まれた小さな中庭では、ラウンジから続く白く大きなテラスによって開放感に満ちたパブリックスペースを実現している。

ここに生まれた内外、つまり新旧のコントラストが、島そのものや島に現存する建築の可能性を広げてくれることを望んでいる。

計画種別:古民家改築
用途:寮
期間:2011年1月~2011年7月
構造:木造
規模:地上1階
敷地面積:127.9平米
建築面積:94.2平米
計画地:香川県小豆郡土庄町家浦
ディレクション:松澤 剛
設計:ケース・リアル 二俣公一 有川靖
施工:ナイカイアーキット
照明設計協力:モデュレックス福岡
家具製作:E&Y

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